【セミナー映像】もっと知りたい0・1・2歳児の保育《第2講》保護者との関わり(工藤佳代子先生)〈約90分〉
東京家政大学ナースリールーム施設長の工藤佳代子先生による全9回のオンライン講座です。0〜3歳までの子どもたちが過ごすナースリーの微笑ましくも意味深い場面を写真とエピソードで紹介いただきながら、乳幼児の心身の育ちや行動に着目し、その受けとめ方や向き合い方を考えます。
第2講のキーワードは「保護者との関わり」です。保護者を子供の親としてだけでなく、一人の社会人として捉え、その思いに寄り添うことの大切さについて語ります。
工藤先生は、豊富な現場経験から、保護者との連携方法や連絡帳の重要性について具体的に解説。エピソードを交えながら、保護者の不安や悩みに共感し、一緒に解決策を探ることの意義を説きます。
特に、自我の芽生え期の子供を持つ保護者支援については、工藤先生ならではの視点が光ります。「困った」と言われがちなこの時期の子供の姿を、むしろ個性の表れとして肯定的に捉え、保護者にも丁寧に解説していく。そうした保育者の存在が、保護者の安心につながるのだと語ります。
講演の随所で紹介される、子供たちの生き生きとしたエピソード。それは、保育者の専門性と、子供への深い愛情を感じさせます。保護者との信頼関係を築く上で、何より大切なのは、一人一人の子供をよく見ることなのだと、工藤先生は力説します。
保護者だけでなく、保育者にとっても学びの多い講演です。ぜひ、その胸に響く言葉を、ご自身の目で、耳で確かめてください。
※2022年6月13日に行った「せんせいゼミナール」オンラインセミナーの記録映像です。
お話のトピック
保護者支援の考え方
- 保護者を子供の親としてだけでなく、一人の社会人として捉える
- 保護者の立場に立ち、背景や状況を理解しようとする
- 保護者が求めているのは、子供のことを知りたい、理解したいという思い
保護者との連携方法
- 送迎時のやりとりや連絡帳を通して、日々コミュニケーションを取る
- 個人面談や家庭訪問で、じっくりと話を聞く機会を設ける
- お便りなどで、保育者の意図や子供の様子を伝える
連絡帳の重要性
- 子供と保護者と保育者をつなぐ大切なツール
- 子供の成長記録であり、保護者の親としての育ちの記録でもある
- 保育者が丁寧に書くことで、保護者の子供理解につながる
保護者の思いに寄り添う
- 保護者のリクエストには、その背景にある思いを汲み取る
- 子供の気持ちを代弁し、保育園での様子を具体的に伝える
- 保護者の不安や悩みに共感し、一緒に解決策を探る
自我の芽生えと保護者支援
- 自我の芽生えは、子供の個性が表れる大切な時期
- 保護者が困っている時こそ、子供の気持ちを丁寧に解説する
- 子供を肯定的に捉える保育者の存在が、保護者の安心につながる
エピソードの重要性
- 具体的なエピソードは、保育者の最大の財産
- エピソードを通して、子供の姿を生き生きと伝えることができる
- 保護者の子供理解を深め、保育への信頼につなげる
講師:工藤佳代子(くどう・かよこ)
東京家政大学ナースリールーム施設長。東京家政大学を卒業後、保育士として同大学ナースリールームに勤務する。9年間の勤務の後、ナースリールームを離れるが平成19年に復職、平成31年からは施設長を務める。
※東京家政大学ナースリールームとは・・・東京家政大学板橋キャンパス(東京都板橋区)内にある事業所内保育所の機能を備えた認可保育所。木々に囲まれたキャンパスの中、0〜3歳の子どもたちが過ごしています。