【セミナー映像】もっと知りたい0・1・2歳児の保育《第4講》戸外で過ごす(工藤佳代子先生)〈約90分〉
東京家政大学ナースリールーム施設長の工藤佳代子先生による全9回のオンライン講座です。0〜3歳までの子どもたちが過ごすナースリーの微笑ましくも意味深い場面を写真とエピソードで紹介いただきながら、乳幼児の心身の育ちや行動に着目し、その受けとめ方や向き合い方を考えます。
第4講のキーワードは「戸外で過ごす」です。子どもたちにとって、園庭や散歩は単なる遊び場ではありません。そこは、豊かな学びと発見に満ちた空間なのです。
工藤先生は、子どもの視点に立ち、戸外で過ごすことの魅力を語ります。広い視野と開放感、五感を刺激する様々なもの。それらは、子どもの好奇心を無限に引き出していく源泉となります。一方で、保育者には、子どもの興味関心や個性を発見できる機会でもあるのです。
講演では、子どもの経験をどう支え、積み重ねていくかについて、示唆に富んだ事例が数多く紹介されます。園庭での砂場や水遊び、散歩で出会う自然や生き物たち。そこから生まれる子ども同士の関わりや学びの姿は、まさに感動的です。
ときに、子どもが立ち止まる場面があります。そこには、必ず意味があると工藤先生は言います。保育者も、子どもから学ぶ姿勢を持つことが大切なのだと。
「子どもの視点に立つ」。これは、工藤先生の保育に対する基本的な姿勢です。子どもとともに感動を共有し、その子らしさを育んでいく。そのためのヒントが、この講演には詰まっています。
戸外保育の意義と可能性を、ぜひ工藤先生の言葉から感じ取ってください。明日からの保育が、きっと変わって見えてくるはずです。
※2022年9月5日に行った「せんせいゼミナール」オンラインセミナーの記録映像です。
お話のトピック
戸外で過ごすことの魅力
- 子どもにとっては、広い視野と開放感、五感を刺激する様々なものがある
- 配慮されていない環境が、子どもの興味を引き出す
- 保育者にとっては、子どもの気持ちがのびのびし、興味関心や個性を発見できる場
五感を通した経験の大切さ
- 実体験を通して、子どもは感じ、考え、受け止めていく
- 保育者は、子どもの経験をどう積み重ねていくかを考える役割がある
- 身近な自然との出会いから、豊かな学びが生まれる
遊びを展開していくための環境づくり
- 園庭は、発達に合った遊びが継続できる場所
- 砂場や水遊びなど、感触を楽しむ遊びの工夫
- 子ども同士の関わりの中で、思いやりや優しさが育まれる
散歩の意義と配慮点
- 普段とは違う刺激や出会いがある一方で、危険への配慮も必要
- 子どもが立ち止まる場面には、必ず意味がある
- 保育者も子どもから学ぶ姿勢を持ち、寄り添っていく
講師:工藤佳代子(くどう・かよこ)
東京家政大学ナースリールーム施設長。東京家政大学を卒業後、保育士として同大学ナースリールームに勤務する。9年間の勤務の後、ナースリールームを離れるが平成19年に復職、平成31年からは施設長を務める。
※東京家政大学ナースリールームとは・・・東京家政大学板橋キャンパス(東京都板橋区)内にある事業所内保育所の機能を備えた認可保育所。木々に囲まれたキャンパスの中、0〜3歳の子どもたちが過ごしています。