今すぐ準備! 年長クラス保育のためのキーワード【年長クラス担任の心構え #2】
年長クラスを受け持つことが決まったら、何から始めればよいでしょうか。
自身も幼稚園教諭新任の際に年長クラスの担任を経験した、百瀬ユカリ先生にうかがいました。
シリーズ第2回は、年長クラス保育の4つのキーワードを解説します。
(この記事は、『新 幼児と保育』2020年4/5月号 に掲載されたものを元に再構成しました)
お話
百瀬ユカリ先生
日本女子体育大学体育学部子ども運動学科教授。博士(社会福祉学)。著書に『新人保育者物語さくら~保育の仕事がマンガでわかる~』(小学館)など。
目次
5歳児の“発達の特徴”をおさえておく
年度のはじめに5歳児の発達の特徴を学び直しておきましょう。5歳児は運動機能が安定し、手先も器用になります。今まではひとり遊びが多かったのが、ほかの人の気持ちを考えられるようになるなどの特徴を押さえておくようにします。
“年中の終わりの姿”を教えてもらう
年中からの持ち上がりではなく、年長からクラスを受け持つ場合は、年中クラスの担任の先生に年中の終わりの姿を聞きます。一人ひとりの興味や苦手、友達関係、これがあると落ち着くというものなど、できる限りの情報をもらいましょう。
園生活ならではの“行事”の見通しを立てる
園内の行事は、園生活の見通しを立てるのに外せません。先輩方から前年度の情報を細かいところまで収集しましょう。まずは1年間の行事予定を把握し、見通しを立てておきます。なお、感染症対策など特に配慮が必要なことは、園全体での確認(共通理解)が大切です。
“要録”作りの準備は4月から
要録作成を見越して、個人別の記録を書きとめておくノートを作りましょう。あとになると思い出せないので、ピンときたものは、ためらいなく書きとめられるように、ふせんやスマートフォンでメモしておくのも手。「あとで週案から子どもの姿を抜いていけばよい」と思った人もいるかもしれませんが、クラスの記録として作成したものには限度があります。
文/大石裕美 イラスト/オモチャ