「このクラスが大好き!」と伝えよう【すきまの時間の小さなお話】
年度の終わりが近づいてきて、「みんな大きくなったね」「みんな仲よしだね」……。そんな気持ちを表現するお話遊びです。テキストの言葉は、そのクラスの実情に合わせてアレンジしてください。
絵本作家・「語り手たちの会」理事
こが ようこ さん
25年以上にわたってさまざまな場所で「語り」を届ける活動を続ける。そのかたわら幼年童話・絵本の執筆、お話の小道具などの創作を手がける。主な著書に『保育に活かすおはなしテクニック』(小学館)、『わらべうたでひろがる赤ちゃん絵本』シリーズ(童心社)、『語りかけ絵本』シリーズ(大日本図書)など。
目次
1『りっぱ りっぱ りっぱっぱ』
「みんなにも手伝ってほしいの」と伝えて、「♪りっぱ りっぱ りっぱっぱ」とみんなで唱和してからお話を始めます。
♪(節をつけて歌うように)
りっぱ りっぱ りっぱっぱ
えっへん おっほん えへへのへ
きゅうしょくの すきなひと?
※「いるかな?」という感じで見回す。
――(子どもが「はい」と答えたら)りっぱだね!
※ 以下、すべての質問のあとに「りっぱだね!」という。
いぬのうんち ふんじゃったことが あるひと?
ぶどうぐみが すきなひと?
にんじん たべられるひと?
てつぼうの まえまわりが できるひと?
かけっこ したことが あるひと?
ころんで ひざすりむいたこと あるひと?
にがてな たべものが あるひと?
りっぱなひと?
♪(節をつけて歌うように)
りっぱ りっぱ りっぱっぱ
えっへん おっほん えへへのへ
2『だってね』
今回は「ぶどうぐみ」のみんなが参加して、一緒にお話を作り上げました。クラスが好きな理由をたくさん挙げましょう。
ぶどうぐみが だーいすき!
だってね なかよしだから
だってね かけっこが とくいだから
だってね きゅうしょくが
まちどおしいから
だってね うたうのが たのしいから
だってね きんぎょ かってるから
だってね わらいごえが いっぱいだから
だってね……
※ 言いたい人いる? と問いかけ、
ほかにもいろいろな「だってね……」を引き出す。
だいすき! ぶどうぐみ だーいすき!
3『さよなら さんかく』
連想する言葉をつなげて作るお話です。状況に応じて、長くも短くもできます。
さよなら さんかく またきてしかく
しかくは えほん えほんは たのしい
たのしいは きゅうしょく
きゅうしょくは いいにおい
いいにおいは はな はなは かわいい
かわいいは ぶどうぐみのみんな
ぶどうぐみのみんなは……
せんせいの たからもの!
せんせいは みんなが だーいすき!
展開アイデア
「きゅうしょくは いいにおい」を「きゅうしょくは おいしい」にするなど、そのときどきで言葉を替えながら、何度も語りましょう。
4『あしたの あしたの ずーっと あした』
クラスのみんなに、将来なりたいものをいってもらいながらお話を進めていきます。
あしたの あしたの ずーっと あした
みんなは なにに なるのだろう
うちゅうひこうし? ケーキやさん?
スポーツせんしゅ? プリンセス?
きょうりゅう!?
おとうさんや おかあさんにも なるのかな?
あしたの あしたの ずーっと あした
みんなは なにに なるのかな
5『あいたいな』
降園の前に語りたいお話です。子どもたちへの思い、大好きな気持ちを伝えましょう。
あしたも みんなに あいたいな
あしたも みんなと あそびたい
ときどき けんかも しちゃうけど
でもでも でもね
みんなと バイバイした あとに
かえりみちで ゆうやけ みたときに
いちばんぼしを みつけたときに
おおきな おつきさま みたときに
みんなの ことを おもいだす
いっしょに みたいって おもうんだ
あしたも あしたも あしたのあしたも
みんなに みんなに あいたいな
※紹介したお話のテキストをお話会、イベントなどで使用する場合は、 タイトルと著者名こがようこを明記すること。
構成/佐藤暢子
絵/こが ようこ
撮影/茶山 浩
撮影協力/小学館アカデミーつなしま保育園
『新 幼児と保育』増刊『0・1・2歳児の保育』2021秋冬より
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