【オンライン講座】『つながり』の保育的発達論(講師:川田学先生)開催のお知らせ
北海道大学大学院准教授・川田学先生の3回連続オンライン講座を開催します。つながりを生きる子どもたちのための、つながりを育む「保育」の役割について、多様な角度からお話いただきます。
リンク先:https://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/0205r7sz4i441.html
目次
「主体性=関係論」から見える新しい保育の姿とは
「主体性」とは何か、保育界ではさまざまな議論が展開されています。そのなかで川田学先生は、子どもが周囲と結んでいる「関係」に着目し、主体性とはすなわち「ヒト・モノ・コトとの『つながり』である」という独自の主体性論を展開しています(著書『保育的発達論のはじまり』(ひとなる書房)より)。
「せんせいゼミナール」の今回の連続オンライン講座では、保育界でいま注目を集めている研究者・川田学先生に登壇いただき、その「主体性=関係論」のあらましを直接学ぶとともに、「子どもが関係を生きている」とはどういうことか、そしてそこから見えてくる子どもの姿、「保育」のあり方を考えます。
川田先生ご本人にわかりやすく持論を解説していただく貴重な講座となります。保育を知的に深めたい保育者の皆さま、ぜひご参加ください。
(主催・運営:小学館教育編集室)
開催概要
【対象】
保育士、幼稚園教諭、小学校教師、保護者のほか、子育てに関心のあるどなたでもご参加いただけます。
【参加方法】
オンライン
※Zoomウェビナー形式(講座の前日までにURL等を送付します)
※見逃し配信はライブ配信翌日にURL等を送付します。
【開催日時・各回テーマ】
第1回 3月10日(月) 19:00~20:30
「主体性」とは個人の能力なのでしょうか?(「主体性=関係論」とは)
第2回 4月14日(月) 19:00~20:30
その環境は「生きて」いますか?(関係を豊かにするためのモノ的環境論)
第3回 5月19日(月) 19:00~20:30
行事ってなくてもいいですか?(関係を豊かにするためのコト的環境論)
※各回とも約2週間の見逃し配信付きなので、開催後もお好きなときに何度でもご覧いただけます。
【個人受講料】
全3回セット 7,500円(税込)/1名
個人で受講をご希望の方のお申し込みはこちら>>
※本講座はチケット販売にYahoo!JAPANの電子チケット「PassMarket(パスマーケット)」を利用しています。お申し込みにはYahoo! JAPAN IDでのログインが必要です。
【団体受講料】
全3回セット 19,800円(税込)/1園
※受講人数制限はありません。スタッフの方みなさんでご参加いただけます。
※全回、見逃し配信つきなので、リアルタイムでなくても参加いただけます。
※お支払い方法は請求書払いとなります(国内園のみ)
※グループ園の場合は1施設を1園として承ります。
園・施設単位で複数人での受講をご希望の場合は下記「団体受講申込フォーム」よりお申し込みください。団体受講申込フォームはこちら>>
講師紹介
川田 学(かわた・まなぶ)
北海道大学大学院教育学研究院准教授。1973年東京都生まれ。博士(心理学)。専門は発達心理学、保育学。おもな著書に『保育的発達論のはじまり』(ひとなる書房)など。近年は、日本各地の保育現場をまわり、保育と地域との関係史を研究しており、その一部をエッセイの形で、小学館「みんなの幼児と保育」で連載準備中。
各回の内容
第1回 3月10日(月) 19:00~20:30
「主体性」とは個人の能力なのでしょうか?(「主体性=関係論」とは)
主体性の捉え方には、よく見落とされがちな重要な視点があります。主体性を単に子ども個人の能力として見てしまうと、大人の期待する「優等生像」に子どもを当てはめようとしてしまう危険性があります。
代わりに重要なのは、子どもの姿を「関係性」という観点から理解することです。これは日常の保育場面でも見られることです。たとえば、食の好き嫌いが多い子どもが、野菜の栽培や調理体験を通じて、徐々に食の世界を広げていくことがあります。これは「その子と食べ物との関係性」が保育活動を通じて変化した例といえます。
第1回では、子どもが周囲の人々やものごとと結ぶ関係性の質を丁寧に読み解きます。その関係性がどのように変容していくのかを観察することで、子どもの主体性をより具体的に理解し、適切に支援する手がかりを見出すことを目指します。
第2回 4月14日(月) 19:00~20:30
その環境は「生きて」いますか?(関係を豊かにするためのモノ的環境論)
「主体性=関係論」の視点では、子どもは他者との関係だけでなく、モノや生きものとの間にも豊かなつながりを育んでいます。しかし、現在の保育環境に存在する玩具や遊具の多くには、意識的にも非意識的にも「このように遊ぶもの」「ここには登ってはいけない」といった、大人によってあらかじめ決められた関わり方が存在しています。
確かに安全の観点は重要であり、子どものリスク認知を育てる視点も欠かせません。しかし、”あそび”を考える上では、大人には”意味不明”に映ったり、さほど気にも留めないような行為が豊かに生まれる環境についても目を向ける必要があります。
第2回では、”あそび”の本質について考えを深めるとともに、”棒”のような大人が意図的に用意したわけではない意味の不確定なモノが、子どもとどのような関係を結んでいくのかについて探究していきます。
第3回 5月19日(月) 19:00~20:30
行事ってなくてもいいですか?(関係を豊かにするためのコト的環境論)
日本の保育における「行事」の位置づけは、国際的な視点から見ると非常に興味深い特徴を持っています。良くも悪くも、日本の保育は年間行事予定に散りばめられた様々な行事を軸として展開されている側面があります。
新型コロナウイルスのパンデミックは、日本の保育に対して”黒船”的な役割を果たしました。運動会や生活発表会といった、これまで当たり前とされてきた行事の意味や実施方法について、根本的な再考を迫ることとなったのです。
社会が落ち着きを取り戻していく中で、各園は行事をどのように捉え直しているでしょうか。確かに「行事に追われる保育」には様々な問題が潜んでいます。しかし、子どもは人やモノだけでなく、コトとも関係を結びながら成長していくという視点に立つと、単純に「行事を無くせば子ども主体の保育になる」とは言えないでしょう。
第3回では、「主体性=関係論」の視点から、これからの保育における行事の在り方について、新たな考え方を探っていきます。
\川田先生による本講座のガイダンス動画です/
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受講ご希望の方は下記よりお申し込みください
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「せんせいゼミナール」は、小学館がプロデュースする保育者と教師のための研修講座シリーズです。信頼できる専門家や力のある実践者を講師に迎え、先生方の悩みや学びたい気持ちに寄り添う講座をお届けしています。
【主催】
小学館 教育編集室
せんせいゼミナール事務局
https://kyoiku.sho.jp/senseiseminar/