1歳児クラスのおたより実例<3月>【豊玉保育園のクラスだより】

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2023年3月、1歳児かに組のクラスだより。
※個人情報に配慮して加工している部分があります。

思いを伝えるテクニック~「広く・浅く」ではなく「狭く・深く」

子ども同士がかかわる中で、自分の思いを一生懸命に伝えたり、相手の気持ちを感じ取ろうとしたりする姿を目にすることが増えてきました。具体的なエピソードをふたつに絞り、詳細に描写しています。読むとその場の様子がありありと浮かんできて、子どもたちの成長を感じることができます。

Episode1  『いっしょにやろう!』は魔法のことば
「Aちゃんがパズルで遊んでいると、Bちゃんがやってきて何も言わずにパズルを手に取ってしまいます。それに気付いたAちゃんは
A『だめよ!』と一言。
その後少し考えたBちゃんは
B『いっしょにやろう』と声を掛けます。
するとそれまでパズルを大事に抱えていたAちゃんはパッと顔を上げて
A『いいよ!』とにっこり、ピースも渡して一緒にパズルを始めていました」

Episode2 言葉での対話以外でも…
「CくんはDくんの前に立って両手を広げていました。目の前のDくんは、なんだろう?と一度立ち止まっていましたが、にっこり笑うCくんを見て同じように両手を広げ近づき優しくハグ。そして顔を見合わせた二人は笑い合い、そのまま手を繋いで『バイバーイ!』と保育士に言いながら一緒におままごとを始めていました」

「寄り添う気持ち」が伝わりやすくなる5つのテクニック【豊玉保育園のクラスだより#2】

クラスだよりで伝えたい思い~保育で大切にしている「見守る」姿勢

友達とのかかわりの中で、子どもが自分の気持ちに向き合いながらも、友達に柔らかい言葉で伝える姿を見て、保育者は子どもたちの成長を感じています。エピソードの紹介を、保育者の解釈を交ぜながら書いているので、保育者が保育の中で大切にしている考え方が保護者に伝わります。

「やりとりを見ていた保育士は、『だめよ』という言葉が聞こえた瞬間にすぐ声を掛けようとしてしまいますが、子ども同士で思いを伝え合うことができるようになっているのだと改めて気付かされ、大人がすぐに関わらず見守る大切さと成長を感じました」

「二人の間に言葉での対話はなかったのですが、思いが伝わった瞬間のCくんの嬉しそうな表情をよく覚えています。毎日一緒に過ごす中で友だちの存在が心地よいものだと感じているからこその姿なのかなと思うと微笑ましいです」

「上手く伝えられない気持ちは大人が代弁していきながらも、その子が今何を伝えたいのか?ということを考えながら、少しだけ待ってみる関わりも大切にしていきます」

「おたよりで伝えたいのは『寄り添う』気持ち」【豊玉保育園のクラスだより#1】


豊玉保育園のおたより作成の考え方をまとめた過去の記事もご覧ください。
「おたよりで伝えたいのは『寄り添う』気持ち」【豊玉保育園のクラスだより#1】
「寄り添う気持ち」が伝わりやすくなる5つのテクニック【豊玉保育園のクラスだより#2】
エピソードに臨場感が増す4つの小ワザ【豊玉保育園のクラスだより#3】
月末に慌てない4つの先回り&時短アイデア【豊玉保育園のクラスだより#4】

協力/練馬区立豊玉保育園(東京・練馬区)
1961年開園、2021年より社会福祉法人高洲福祉会が運営委託。家庭から離れて生活する保育園の場で、子どもたちが不安なく過ごし、主体的に活動できるように真心のこもった丁寧な保育を行うことを大切にしている。0~5歳児、定員130名。

文/佐藤暢子

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・0歳児クラスのおたより実例<3月>【豊玉保育園のクラスだより】
・5歳児クラスのおたより実例<2月>【豊玉保育園のクラスだより】
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