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【いとしきほいく】#37 愛されタンバリン|まんがで綴る保育のエピソード

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いとしきほいく|まんがで綴る保育のエピソード
【いとしきほいく】#37 愛されタンバリン

愛されタンバリン

発表会に向けて楽器を選ぶ時間。

鈴やカスタネット、トライアングルには無反応だった男児が、タンバリンを見た途端「はいっ」と元気な声を上げました。手に持つと嬉しそうに目を輝かせます。

練習中、周りの子どもたちが元気よく音を鳴らす中、彼はというと、タンバリンを叩かず、お腹に抱えて優しく撫でています。片付けの時はまるで宝物を扱うように丁寧な様子。

そして発表会当日、タンバリンを頭に乗せてそろりそろりと入場する姿に、会場は温かい笑顔に包まれました。「タンバリンが大好きなんだなぁ」「好きすぎて叩かないのね」と先生たちも微笑みます。

子ども一人ひとりを尊重することで見えてくる独特な発想。それこそが保育の面白さです。

「みんなと違う行動」に不安を感じる保護者もいるかもしれません。しかし、最初から形にこだわれば、楽器に触れること自体が「嫌なこと」になってしまうかもしれません。

日々の子どもの様子を丁寧に伝え、今後の見通しを共有しながら、保護者と一緒に成長を見守る。それも保育士の大切な役割です。

今日の保育士

おこめ先生

おこめ先生
・経験年数15年目、35歳
・おおざっぱな性格でよく物をなくす
・ピアノは弾けないが手遊びのレパートリーは多い

まんが・文/あいころもち
京都芸術大卒。12年間の保育士勤務を経てフリーランスに。絵を描きます。柴犬飼い。Xアカウントは@aikoromochi

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