2歳児クラスのおたより実例<12月>【豊玉保育園のクラスだより】

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2023年12月、2歳児ぺんぎん組のクラスだより。
2023年12月、2歳児ぺんぎん組のクラスだより。
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クラスだよりで伝えたい思い~いろいろな姿があっていい!

気温が下がって過ごしやすい季節になり、2歳児クラスでは散歩に行く機会が増えました。散歩中に子どもたちが発する言葉に保育者は成長を感じ、思い思いに遊ぶ子どもたちの姿を保護者に伝えています。

「散歩中に子どもたちが自然と触れ合う中で〈おちばいちば〉の絵本に出てきた手紙みたいだねと言ったり『どんぐりの帽子あった』『葉っぱいろんな色あるね』と、季節の変化を自分なりの表現で伝えてくれる姿に子どもたちの成長を感じます」

「散歩先の公園では子どもたちはいろいろな感覚を使って遊んでいます。木登りをしてみようとしている子、芝生に寝転がり日向ぼっこや空を見ている子、友だちと一緒に走っている子、木の枝で掃除をしている子、落ち葉を踏んで音を楽しんでいる子など、子どもたちの姿は様々です!大人からすると当たり前のことでも子どもたちにとっては一つひとつが大発見。キラキラした目で散歩を楽しんでいて一緒に散歩に行く大人もワクワクします!」

「おたよりで伝えたいのは『寄り添う』気持ち」【豊玉保育園のクラスだより#1】

クラスだよりで伝えたい思い~感情を言葉で伝えることを大切にする

2歳児クラス担任の保育者たちは、子どもとのやりとりの中で、感じたことを「うれしい」「悲しい」などとその都度言葉で子どもに伝えることを大切にしてきました。それが実を結び、近ごろは子どもが自分で気持ちを言葉にできるようになってきたと報告しています。

「自分の気持ちを一生懸命言葉で伝えようとする姿が多く見られてきました。言葉で伝える事がなかなか難しい時期もありましたが、大人が『今の言とても嬉しい』『〇〇の言葉は悲しい気持ちになるな』とその時の感情を言葉で伝える事を意識してきました。そうすることで、子どもたち自身が『一緒にあそぶの楽しいね』『〇〇してくれてありがとう』『今〇〇だったのが嫌だった』『それは悲しい気持ちになるからやめて欲しい』と伝え方は様々ですが自分の気持ちを言葉で言えるようになってきました。大人の言葉をきき、子どもたちがどうしたらよいのか考えている姿に成長を感じます」

「そして中々言葉に出来ない友だちの気持ちを『悲しい気持ちなんじゃない?』『〇〇だったんだよね』と言ってくれる姿もあり、今まで大人がかけてきた言葉を今度は友だちに返してくれているのだなと思いました。今はその都度大人は見守りつつ、必要な場面では子どもたちの気持ちを代弁していき一つひとつのやりとりの中での経験を大切にしています」

思いを伝えるテクニック~子どもの様子と保育者の心情をセットで

民話『おおきなかぶ』の絵本をクラスのみんなで楽しんでいる中で、散歩先で大きな葉っぱを見つけた子どもが「おおきなかぶ」ごっこを始めたときのエピソードを書いています。子どもたちの様子を描く中に、保育者の解釈や率直な感想を織り交ぜて書いているので、子どもの言葉や行動の意味が読者にわかりやすいです。

「Aくん 『Bちゃん見て!大きなかぶがあるよ』
Bちゃん 『わ!ほんとだAくん抜いてみてよ』
Aくん 『うんとこしょどっこいしょ』『まだまだかぶはぬけません。Bちゃん手伝ってー』
Bちゃん 『AくんはBちゃんを呼んできました。BちゃんはAくんを引っ張ってAくんはカブを引っ張って』
AくんBちゃん 『うんとこしょどっこいしょぬけた!』
と大きな葉っぱを抜いていました。

同じ絵本を知っているからこそ絵本のフレーズをとおして、子どもたちが同じイメージを持つことに繋がり一緒に遊ぶことを楽しんでいるのだなと感じました。その後も二人で何度かあそんでいたのですが、周りで見ていた子どもたちも『〇〇くんを呼んできました』と言いながらさらに集まってきて一緒に葉っぱのかぶを抜いていました。一人ひとりのあそびのイメージが一つのフレーズによって繋がっていき、子どもたちのあそびが豊かになっていく様子を見ていると大人も楽しくなり思わず参加したくなります

「寄り添う気持ち」が伝わりやすくなる5つのテクニック【豊玉保育園のクラスだより#2】


豊玉保育園のおたより作成の考え方をまとめた過去の記事もご覧ください。
「おたよりで伝えたいのは『寄り添う』気持ち」【豊玉保育園のクラスだより#1】
「寄り添う気持ち」が伝わりやすくなる5つのテクニック【豊玉保育園のクラスだより#2】
エピソードに臨場感が増す4つの小ワザ【豊玉保育園のクラスだより#3】
月末に慌てない4つの先回り&時短アイデア【豊玉保育園のクラスだより#4】

協力/練馬区立豊玉保育園(東京・練馬区)
1961年開園、2021年より社会福祉法人高洲福祉会が運営委託。家庭から離れて生活する保育園の場で、子どもたちが不安なく過ごし、主体的に活動できるように真心のこもった丁寧な保育を行うことを大切にしている。0~5歳児、定員130名。

文/佐藤暢子

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・0歳児クラスのおたより実例<12月>【豊玉保育園のクラスだより】
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