4歳児クラスのおたより実例<1月>【豊玉保育園のクラスだより】
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目次
思いを伝えるテクニック~マイナスな書き方は避ける
前月に保護者も参加して行った「けん玉ショー」、4歳児たちは非常に刺激を受けたようで、クラスにけん玉ブームが起こりました。ただし大人のように、すぐに簡単にかっこよくはできませんでした。なんとか食らいついて成功した子どももいれば、うまくできずに途中で諦めてしまった子どももいますが、保育者はどちらの奮闘もたたえています。
「けん玉ショーで見た技に挑戦しようとけん玉を手に取り、練習を始めます。しかし、一朝一夕とはいきません。『うまく出来ない』と中々成功しないもどかしさを感じていました。
『大皿に乗せる』という単純に見える技でも
①全身を使って玉を引き上げ、
②玉の位置を目で見て、
③皿の位置を移動させる
ことが必要です。技一つやるだけの瞬間に最低でもこれだけのことをやっているんです。どの技も成功させるには繰り返し挑戦し、力加減や体の使い方を感覚として掴んでいくしかありません。中には諦めて違う遊びへ移ってしまう子もいますが、自分で力加減を変えて玉を引き上げてみたり、一緒に遊ぶ大人の姿を真剣な眼差しで観察し、真似しようとしてみたりと、途中で諦めずに、繰り返し挑戦する姿が増えてきました。実際に技が成功すると目をグワッと見開いて『やった!できたよ!』と大喜びです。努力が実り、技術を習得していく楽しさを味わっています」
「寄り添う気持ち」が伝わりやすくなる5つのテクニック【豊玉保育園のクラスだより#2】
思いを伝えるテクニック~話題を絞って「狭く・深く」
今月のクラスだよりでは、前月の保育で取り組んだたくさんの活動の中から、思い切ってけん玉とコマ回しというふたつの遊びに絞って書いています。その分、子どもたちの様子や保育者の考えを具体的に伝えることができています。
「けん玉と同様に熱が入っているのは、『コマ』です。紐の巻き方、コマの投げ方…子どもたちは、試行錯誤しながら覚え、回せる子が出てきたのは、つい最近です。自分がコマを回せるようになると、隣で苦戦している子に教えてあげようとする姿が見られました。
『紐を巻く時はコマをこうやって持ってね…』『投げる時はチャー・シュー・メーン!って投げるんだよ!』等など。教え方はそれぞれですが、自分が苦労して会得したものだからこそ、教えることができるのだと思います」
エピソードに臨場感が増す小ワザ~1文にたくさんの様子を詰め込まない
短い文を重ねて書かれた文章は、テンポよく読むことができ、読者をエピソードの中に引き込みます。
「こまが回せるようになると、『誰のコマが最後まで回っているか』を競い出しました。
『レディー…ゴー!』『チッ、チの、チ!』
と掛け声をかけて、一斉に回し、楽しんでいます。一応、勝負なので結果が出ます。最後まで回った子は声を出し、ガッツポーズ!でも今はみんな回せること自体が嬉しいので、結果は二の次。『もう一回』『今度はもっと強く投げてみよう』とくり返しながら戸外での時間、ひたすら没頭し、楽しんでいます」
エピソードに臨場感が増す4つの小ワザ【豊玉保育園のクラスだより#3】
クラスだよりで伝えたい思い~大人と一緒に伝承遊びに取り組む意味
4歳児クラスでは、保育者が子どもと一緒に伝承遊びを楽しんでいます。大人であっても、いつもうまくできるとは限りませんが、それこそが意味のあることだと考えています。
「けん玉やコマ等、私たち保育士も子どもたちにあそびを伝えながら一緒に楽しんでいます。でも伝えているのは最初のきっかけだけです。後は互いに練習あるのみです。私たちが子ども達の前で失敗することは日常茶飯事です。今まで『失敗するのが恥ずかしいから』と中々遊びに来ない、みんなとはやらないという子もいました。しかし、大人だって失敗するし、練習したら出来るようになる。ということを目の当たりにすると、気が楽になるようです。『できた』という成果だけに喜びを感じるのではなく、本気で取り組み成功すれば嬉しいし、失敗したら悔しいし。でもみんなと一緒だから楽しいし。ちょっと頑張ってみようかな。そんな気持ちで遊んでいって欲しいと思っています」
「おたよりで伝えたいのは『寄り添う』気持ち」【豊玉保育園のクラスだより#1】
豊玉保育園のおたより作成の考え方をまとめた過去の記事もご覧ください。
「おたよりで伝えたいのは『寄り添う』気持ち」【豊玉保育園のクラスだより#1】
「寄り添う気持ち」が伝わりやすくなる5つのテクニック【豊玉保育園のクラスだより#2】
エピソードに臨場感が増す4つの小ワザ【豊玉保育園のクラスだより#3】
月末に慌てないですむ4つの先回り&時短アイデア【豊玉保育園のクラスだより#4】
協力/練馬区立豊玉保育園(東京・練馬区)
1961年開園、2021年より社会福祉法人高洲福祉会が運営委託。家庭から離れて生活する保育園の場で、子どもたちが不安なく過ごし、主体的に活動できるように真心のこもった丁寧な保育を行うことを大切にしている。0~5歳児、定員130名。
文/佐藤暢子
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