布で作る ふんわりはじめてのおもちゃ
「気に入ってくれるかな」「もう、こんな遊びできるようになったかな」と考えながら、おもちゃを作っている時間は、子どものことを思う時間です。まずは「簡単に作れそう!」と思えたおもちゃひとつでかまいません。保育室のおもちゃを手作りしてみませんか?
さとう ゆきこ さん
(ゆっこせんせい)
布おもちゃ作家。布育普及協会代表。保育園に約12 年勤務したのち、保育者の目線と育児経験をもとに、オリジナルの布おもちゃを製作。手作りキットのお店「ゆっこ・とい」を立ち上げ、保育者を対象にしたセミナーや子育て中のお母さんお父さんを対象にした「布おもちゃ講座」で講師として活躍している。
布育普及協会
目次
リボンタグの感触も楽しい「おひさまガラガラ」
赤ちゃんは顔が大好き。目の前に見えた顔を追視するのは、赤ちゃんの特徴のひとつです。はっきりした顔のついた「おひさまガラガラ」は赤ちゃんのお気に入りのおもちゃになってくれるでしょう。
材料
- 布(おひさま用)直径12 ㎝ 2 枚
- 布(にぎり棒用)12 ㎝ ×12 ㎝ 1 枚
- リボン(水洗いしても色落ちしないもの)6 ㎝ 7 本
- フェルト(おひさまの目)
- プラ鈴
- 手芸綿
- 刺しゅう糸
作り方
おひさま
にぎり棒
最後に
動物の顔をモチーフに「べビーブレスレット&ベビーアンクレット」
赤ちゃんの手首や足首につけるブレスレット& アンクレットです。足首につけると、手でさわろうとするので、全身運動になります。1・2歳児は腕時計や変身グッズに見立てて、ごっこ遊びにも使えます。
材料(1 個分)
- 布10㎝×20㎝くらい
- 綿テープ2㎝幅×20 ㎝くらい
- 面テープ1.5㎝×2㎝
- プラ鈴
- 手芸綿
- 糸
作り方
だっこひもやベビーカーにも
ベビーベッド・ベビーカー・だっこひも・保育者のエプロンなどにもつけることができる。
カラフルでおいしそう!「くだものボール」
布でできたボールはつかみやすく、当たっても痛くないので安心です。いろいろな種類のくだものボールを作れば、ままごとやお店屋さんごっこなどの遊びもできます。
発達とボール遊び
ボール遊びは、おおよそ下記に示した順に発達していきます。
持つ → 振る → 落とす → 運ぶ → 転がるボールを追いかける → 投げる → 転がす → ボールを受け取る → 蹴る → 狙いを定めて、投げる・蹴る
ミカンボール
くだものボールの基本形です。形・サイズ・素材をアレンジして、いろいろなくだものボールを作ってみましょう。布はフリースやスムース(Tシャツやトレーナーの生地)など、伸縮性のあるもの、フェルトは洗えるタイプを使いましょう。
材料
共通
- ロープ12 ㎝
- 手芸綿
- 糸
- プラ鈴
- 布11㎝×25㎝
- フェルト直径2㎝2枚
作り方
リンゴボール
材料
- 布(サイズはイラスト参照)4 枚
- フェルト直径2㎝
作り方
ブドウボール
材料
- 布(直径40 ㎝の半円)
- フェルト直径2㎝
作り方
イチゴボール
材料
- 布(直径32㎝の半円)
- フェルト10×10 ㎝1枚
作り方
アレンジいろいろ「タオルのぬいぐるみ」
タオル1枚から簡単に作ることができるぬいぐるみです。形を変えていろいろな動物を作ったり、小さいサイズで作って、にぎにぎにしたりすることもできます。一人ひとりにお気に入りのぬいぐるみがあったら素敵ですね。
キリンのぬいぐるみ
材料
- タオル(古トレーナーやフリースなどを利用してもOK)
- フェルト(目)
- ロープ(細)1本
- ロープ(太)1本
- 刺しゅう糸
- 手芸用綿
作り方
ウサギのぬいぐるみ
ミニサイズはにぎにぎに
小さいサイズで作って中にプラ鈴を入れると、にぎにぎになります。
★手作り布おもちゃを手洗いする方法
洗濯用洗剤を使用して、手洗いするのがおすすめです。念入りにすすいだあと、形を整えて干しましょう。綿が多いものや鈴が入っているものは特にしっかりと乾かします。
文/田辺泰彦(アスク・ミュージック)
撮影/藤田修平
イラスト/marupon
モデル/ゆめちゃん
『新 幼児と保育 増刊』2021年春号より