キーワードから探る保育の奥深さ《第3講》テーマ:主体性(講師:汐見稔幸)セミナー映像〈約50分〉

汐見稔幸先生による全12回のオンライン講座です。各回ごとのキーワードを入り口に、保育者として理解しておきたい保育の根本を探ります。第3講のキーワードは「主体性」です。

保育の現場で頻繁に使われるようになった「主体性」という言葉。でも、その意味するところを問われたとき、明確に答えられる人は果たしてどれだけいるでしょうか。本講演では汐見先生の解説を通して、そんな「主体性」という言葉の本質に迫ります。

近年、幼稚園教育要領・保育所保育指針の中で「主体」という言葉が繰り返し使われるようになりました。しかし、「主体性」という言葉自体は登場しません。その理由は何なのでしょうか。

汐見先生は、「主体性」が歴史的に難しい哲学的議論の対象となってきた言葉であることを指摘します。その上で、「主体性」が表すのは「私は私の人生の主人公である」という意識だと述べます。

この講演映像を通じて、「主体性」という言葉の背景にある深い意味と、保育の現場でその概念を育むための方策を学ぶことができます。保育を深く理解したい方に、ぜひ視聴をおすすめしたい講演です。

※2022年5月20日(金)に行った「小学館せんせいゼミナール」オンラインセミナーの録画より、前半の講義部分を切り出して構成しました。

お話のトピック

  • 「主体性」という言葉の重要性
  • 幼稚園教育要領・保育所保育指針における「主体」の使われ方
  • 「主体性」という言葉の背景にある哲学的議論
  • 「主体性」の意味と関連する概念
  • 「エージェンシー」という概念と主体性の関係
  • 「いい子」と主体性の葛藤
  • 子どもの主体性を育てる保育者の役割
  • これからの時代に求められる主体性の意義

講師:汐見稔幸(しおみ・としゆき)
1947年大阪府生まれ。東京大学名誉教授、元白梅学園大学及び白梅学園短期大学学長。専門は教育学、教育人間学、保育学、育児学。

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