昼寝の時間のお話【すきまの時間の小さなお話】
心が静まって子どもたちがスムーズに入眠できる、子守唄のようなお話を語りましょう。
絵本作家・「 語り手たちの会」理事
こが ようこ さん
25年以上にわたってさまざまな場所で「語り」を届ける活動を続ける。主な著書に『保育に活かすおはなしテクニック』(小学館)、『わらべうたでひろがる赤ちゃん絵本』シリーズ(童心社)、『語りかけ絵本』シリーズ(大日本図書)など。
目次
1『うんぽこへんぽこ』
意味を持たない(ナンセンスな)言葉でつなぐお話です。響きが心地よい楽しい言葉で入眠を誘います。
うんぽこちゃんと へんぽこちゃんが
ばったりこ
こんにちは あそびましょ キャッ♪
うんぽこへんぽこぽ!
ぺったらちゃんと ぷっくらちゃんが
ばったりこ
こんにちは あそびましょ キャッ♪
ぺったらぷっくらぽ!
子どもたちはパピプペポの音が大好き! ユーモラスな響きを耳にし、表情がゆるみます。
2『あくびの はなし』
のねずみから始まったあくびが、ほかの動物に次々に伝染していき、最後はみんなで眠ります。
のはらでね、のねずみが あくびをしたよ ふぁーあ
そしたら、リスも あくびをしたよ ふぁーあ
そしたら、ウサギも あくびをしたよ ふぁーあ
そしたら、クマのこが あくびをしたよ ふぁーあ
そしたらね、クマのこを だいていた
かあさんぐまが あくびをしたんだよ
ふぁーーーーーーーーあ
みんな みんな ねむったよ
みんな みんな おやすみ
「ふぁーあ」のところでみんなで伸びをしましょう。
3『ね〜んね ね〜んね』
動物の赤ちゃんを思い浮かべながらゆったりと、どんどん声をひそめていきながら語ります。
ね~んね ね~んね こぐまが ね~んね
うおー うおー うおー
ね~んね ね~んね こうさぎ ね~んね
ぴょん ぴょん ぴょん
ね~んね ね~んね こぶたが ね~んね
ぶー ぶー ぶー
ね~んね ね~んね こいぬが ね~んね
わん わん わん
ね~んね ね~んね こねこも ね~んね
にゃー にゃー にゃー
ね~んね ね~んね こねずみ ね~んね
ちゅっ ちゅっ ちゅっ
ほかの動物を登場させたり、鳴き声をくり返したりしてもっと長いお話にもできます。
4『ゴリラのゴリちゃん』
眠りから覚めた後に、おやつを食べたり遊んだりするのが楽しみになるお話です。
ゴリラのゴリちゃん おひるねしたよ
グーグーゴリゴリ グーグーゴリゴリ
ゆめのなかで かいものに
バスに ゆられて ガタコンガタコン
でんしゃに ゆられて ガタコンガタコン
おみせやさんに ついた
フンフンフン いいにおい
フンフンフン なんのにおい?
ウホッ♪ バナナ!
いっぱいいっぱい たべちゃうぞー
そしたら
ゴリラのゴリちゃん
めが さめちゃった
(子どもたちの反応をみながら、笑顔で)
フンフンフン いいにおい
フンフンフン なんのにおい?
バナナ!
きょうのおやつは
ゴリちゃんのだいすきな
バナナ!
ゴリラのゴリちゃん
いーっぱい たべたよ
ウホウホウホッ♪
「いいにおい」の後に「何だと思う?」と問いかけて、子どもと一緒にお話を作っても楽しめます。
構成/佐藤暢子
絵/こが ようこ
撮影/茶山 浩
撮影協力/しらとり台保育園(神奈川・横浜市)
※紹介したお話のテキストをお話会、イベントなどで使用する場合は、 タイトルと著者名こがようこを明記すること。
『新 幼児と保育 増刊』2021年春号より
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