遊びが広がるダンボールおもちゃ「つくったよ」【紙で作ろう! #5】
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「箱」として子どもたちの身近に存在しているダンボール。紙ですから、切ったり接着したりなどの加工が比較的しやすい素材です。今回はそのダンボールの特性を利用した手作りおもちゃを紹介します。
指導
田代耕司 先生
道灌山保育福祉専門学校講師・造形作家
岡山県で中学校の美術教諭を経験。上京後、出版社に勤務し、幼児・保育者向け出版物を編集。教材・玩具類の企画開発を行うかたわら、紙を素材にした造形作品を展覧会・各種出版物などで発表。道灌山保育福祉専門学校講師を経て、現在は保育者・親子を対象に全国で造形実技指導を行っている。
目次
ダンボールの特徴は……
おもに再生紙で製造されるダンボールは比較的安価で、また包装資材などに使われることから、手に入りやすい素材のひとつといえます。強度を持たせるため、波状に加工された紙の表裏に平面シートを接着して作られています。厚さやサイズも多様で、表面の紙にカラーの印刷紙を使用した「カラーダンボール」や片面の平面シートをなくした「片ダンボール」など、造形素材として製造されたものもあります。
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まずは少ない材料で
開いてびっくり!いないいないばあ
折りたたんだダンボールを開いて、「ばあ!」。ダンボールの適度な厚みと強度を生かしたおもちゃです。
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作り方
1 適当なサイズにダンボールを切る(ダンボールの波が縦になる方向にして使う)。
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2 窓になる部分をカッターで切り抜く。
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3 折り筋をつけて折り、色画用紙やカラーペンで模様をつける。
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パッと変身!おめんうちわ
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ダンボールの穴に割りばしをさしただけの簡単にできるうちわ型のおめんです。
作り方
1 ダンボールをおめんの形に切る(ダンボールの波が縦になるように使う)。
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2 ダンボールの穴ふたつに、割りばし(竹製が最適。割らずに使う)の先を押し入れる。
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3 カッターなどで目の穴をあける。
*視野が狭くならないようにできるだけ大きな穴にする。
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4 色画用紙などで絵柄をつける。
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進め!カメさん
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穴にたこ糸を通して交互に引っぱると、カメがどんどん進んでいくおもちゃです。
作り方
1 ダンボールを切ってベースを作る。
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2 波が縦になるようにダンボールを縦長の長方形に2枚切り、1のベースの裏側に「ハ」の字に貼る。
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3 2で貼った23枚のダンボールの波穴に、図のようにたこ糸を通す。
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ダンボールの穴を使う
プラスチック製ストローのかわりに、ダンボールの穴を利用しました。
4 たこ糸の両端に小さく切ったダンボールを結びつける(持ち手)。たこ糸の真ん中には、別の短いたこ糸を輪にして結びつける(摩擦によって熱を持つのを防ぐため)。
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5 4の表に、カラー工作紙で作ったカメを貼る。
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パーツをつなげて作る動かして楽しいダンボールおもちゃ
ピンの先端が二股になっている「割りピン」でダンボールとダンボールを連結! つなげた部分を支点にして動くダイナミックなおもちゃを作ってみました。
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このときは、絵柄がつけやすいように、片面が白いダンボールを使用した。
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踊る!ダンボール人形
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体に両足を割りピンでつなげて作る簡単なあやつり人形です。両足を交互に上下に動かすと、その動きに連動して人形の体も動きます。
作り方
1 足をつける位置を決め、体と足に目打ちなどで割りピンを通す穴をあける。
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2 割りピンを通してピン2先を開く。開いたピンの先は、安全のため粘着テープでカバーする。
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3 画用紙を切って頭や腕を作り、体に貼ったり、カラーペンなどで絵を描く。
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さらに工夫
割りピンを使って、動くパーツを増やしてみると楽しい。
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ぐ〜んと伸びる!マジックハンド
割りピンでダンボールを連結させて作るメカニカルなおもちゃです。両手に持って動かすと、前に伸びて先端が閉じ、ものをつかむことができます。
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⇩
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作り方
1 ダンボール(厚手のものがよい)を、波が横になるように細長く切って(最低4本)ハンドのベースを作る。それぞれ中央と端に割りピンを通す穴をあける。
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2 割りピンでベースを図のようにつなぐ。
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3 開いた割りピンの先は粘着テープでカバーし、小さく切ったダンボールを先端に直角に貼る。
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アレンジ
細長く切ったダンボールを割りピンでつなぐだけでも、形遊びができるおもちゃを作ることができます。
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文/田辺泰彦
撮影/藤田修平、鈴木真弓
イラスト/marupon
撮影協力/小学館アカデミー晴海保育園分園(東京・中央区)、造形ワークショップ・こどもステーション(町田こひつじ保育園/東京・町田市)
『新 幼児と保育』2019年12/1月号より
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