ふたつ折りのかくれんぼカード「めくってみて!」【紙で作ろう! #3】

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紙をふたつ折りにすると、その内側に絵を隠すことができます。今回はこのしかけを使った「かくれんぼカード」を紹介します。

指導

田代耕司 先生

道灌山保育福祉専門学校講師・造形作家
岡山県で中学校の美術教諭を経験。上京後、出版社に勤務し、幼児・保育者向け出版物を編集。教材・玩具類の企画開発を行うかたわら、紙を素材にした造形作品を展覧会・各種出版物などで発表。道灌山保育福祉専門学校講師を経て、現在は保育者・親子を対象に全国で造形実技指導を行っている。

カードをめくってワクワク体験!

絵本の魅力は、ページをめくるとそこからいろいろな世界が広がっていくことです。子どもたちは、ページをめくって新しい何かを「発見」することが大好き。「かくれんぼカード」は、そのワクワクする気持ちと発見する楽しさが体験できるカードです。

まずは、保育者や友達が作ったカードで、かくれんぼ遊び。ふたつ折りにした紙の内側に隠れているのは、だあれ?

遊び方

草むらから少しはみ出している部分をヒントに、隠れている動物が何かを当てて遊びます。

かくれんぼカードの作り方

  1. 紙をふたつ折りにして、折り目の辺を切らないように草むらの形に切る。このまま、カードの表に模様を描く。



  2. 別の紙に動物や虫など、好きな生き物を描き、はさみで切り抜く。

  3. の草むらを開いて、 をのせる。草むらを折ってみて、 が少しはみ出すような位置を探し、のりづけして完成。

草むらを閉じたとき、隠れている生き物をイメージできる特徴的な部分がちょっとだけ見えるようにするとよい。

できあがったカードを台紙に貼って、「おたよりカード」などにアレンジしても楽しい。

アレンジ

紙をふたつ折りにした「かくれんぼカード」を、いろいろなテーマで作ってみましょう。

箱の中身は、なあに?

ふたつ折りして作ったカードの表に、箱(おもちゃ箱、お菓子箱、冷蔵庫)などのフタやトビラの絵を描きます。箱に見立てたカードの内側に、好きなものを描くか貼りましょう。

だれのおうち?

ふたつ折りしたカードはドアに見立てることもできます。めくった内側に人や動物の絵を描くか貼って、家の形に切った台紙に貼れば完成!

かくれんぼカード 共同製作のアイデア

クラスみんなの作品を集めると、さわって遊べる参加型の作品に仕上げることができます。「かくれんぼカード」の共同製作のアイデアを紹介します。

かくれんぼ絵本「だれかな」

みんなの作った「かくれんぼカード」を同じ大きさの台紙に貼ります。これをつなげてジグザグ折りに。たたんで表紙をつけると絵本になります。

折ってたたんで絵本に。表紙にも「かくれんぼカード」を貼って仕上げる。

みんなの街を作ろう!

みんなが製作した作品を大きな色画用紙に貼ってみましょう。しかけをひとつずつめくるたびに発見があり、子どもたちの会話も広がります。それぞれのストーリーがつながりあって、楽しいお話の世界が始まるかもしれません。

製作のヒント
窓やドア、草むら、池など、めくると楽しい(さらに、内側に何か・だれかを隠しておくと楽しい)アイテムを子どもたちと一緒に考えてみましょう。横に開いたり、上に開いたり、下に開いたり。めくる方向もいろいろあると、より想像力が広がります。この作品ではベースとなる色画用紙に、あらかじめ「木」と「家」を貼って用意しました。窓やドアをかくれんぼカードにして、内側に子どもたちの自画像や生き物を貼って仕上げています。


文/田辺泰彦
撮影/藤田修平
イラスト/marupon
撮影協力/町田こひつじ幼稚園(東京・町田市)

『新 幼児と保育』2019年8/9月号より

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