ひんやり、わくわく夏遊び! 各園の活動レポート【0・1・2歳児クラス】

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暑さが厳しい近年の夏。長時間の外遊びは難しいものの、子どもたちには夏ならではの遊びをたっぷりと体験してほしいもの。園庭で、ベランダで、保育室で夏遊びを楽しむ、各園の取り組みをご紹介します。

水を感じる遊びをたっぷり!
めぐみ第二保育園(東京・府中市)

午前中にたっぷり2時間“遊び込む”ことを大切にしているめぐみ第二保育園。夏は毎日のようにプール遊びやスプリンクラーを回して水のシャワーを楽しむなど、夏だからこそできる「水を感じる遊び」をたくさん取り入れています。

【2歳児】色水が混ざってきれい! ミックスジュースマシン

色の名前を覚え始めた2歳児。月齢の高い子は混色遊びも楽しめるようになり、ペットボトルを組み合わせた「ミックスジュースマシン」を考えました。上から色水を入れると、途中で色が混ざって下から出てくるというしかけです。水を入れる楽しさ、混色される不思議さを楽しんで大盛り上がり。このミックスジュースマシンは、夏の間中、大活躍でした。

青い色水を投入。数種類の色水を用意し、好きな色を入れていく。
色づけには食紅を使用。混色しても水が濁らず、クリアでおいしそうな色水が完成!
出てくる色水をペットボトルにためるのも楽しい。

夏のお楽しみ! 大きなシャボン玉体験
町田こひつじ幼稚園・こひつじ保育園(東京・町田市)

庭ではなかなかできない経験をしてもらおうと、町田こひつじ幼稚園・こひつじ保育園では、子どもがすっぽり入る大きなシャボン玉を作っています。誕生会ではまずは誕生児から入り、シャボン玉の歌を歌いながら園児全員がかわるがわるにシャボン玉体験を楽しみました。あっという間に消えてしまうシャボン玉。その楽しい瞬間が心に刻まれるようで、小さな子どもたちからも「またやって」とせがまれるそうです。

【0歳児】水を踏むはじめて体験! ひんやりウオーターマット

0 歳児クラスでは、大きい袋に水を入れただけの簡単なウオーターマットで遊びました。こうして水を袋に入れると、直接水に触れるのとは違う感触があります。子どもたちは足で踏んだり、寝転がったりして、その不思議な水のさわり心地を楽しんでいました。ウオーターマットの水に差し込む光の様子も、子どもたちは興味深そうに見ていました。

【1歳児】たらいの池でぷかぷか笹舟遊び

お散歩コースにある公園で、拾ってきた笹の葉っぱ。子どもたちの人数分の笹舟を作って、たらいに浮かべて遊びました。「フー」と息を吹きかけて、とても楽しそうに船を動かしていました。今度は、小川などに流してみたいと思っています。

【0・1・2歳児】シャボン玉の中にいるみたい!

小さめのフープに、細く切った布を巻きつけたもの
滑りやすくなるので、足元にはタオルを多めに用意
ビニールプールを改造して1 段にしたステージ。中心に発泡スチロールを置いて、ここに子どもが乗る。そのまわりにフープが浸るぐらいのシャボン液を、泡が立たないように流し込んでおく。途中で泡が立ったら、こまめに取ることもポイント

じつはシャボン玉ならぬ「シャボン筒」。特製プールにためたシャボン液を大きな輪(フープ)で引っぱり上げるようにしてシャボンの膜を作ります。「1・2・3!」でフープを持ち上げると、子どものまわりにはきれいな膜が! 最初は怖がる子どももいますが、先生と一緒に入ると安心。その不思議な光景にとても驚いた顔になります。

年齢の高い子は、自分でシャボン玉遊び。針金ハンガーを広げて大きな輪にし、毛糸を巻きつけたもので、大きなシャボン玉に。

特製シャボン液の作り方
・水1000㎖(あれば精製水を沸騰させたもの)
・洗濯のり500㎖
・合成洗剤250㎖
・ガムシロップ5cc程度(ポーション1 個) を混ぜ、ひと晩寝かせる。
*シャボン液に油分が入ると膜ができづらくなるので、遊ぶ前によく手を洗うことがポイントです。

心と体もすっきり開放!アート体験やどろんこ体験
レイモンド戸ヶ崎保育園(埼玉県・三郷市)

レイモンド戸ヶ崎保育園の夏は、大胆なペインティング遊びやどろんこ遊びなどの楽しみがいっぱい。3・4・5歳児で実践している活動に工夫・配慮を加えて1・2歳児に実践するなど、心と体の育ちを考えたさまざまな活動を取り入れています。

【1・2歳児】絵の具でぺたぺた、思いっきりペインティング!

定期的に行っているアート(表現)活動のひとつとして、絵の具を使ったペインティングを思いきり楽しみました。どの色を使っても、どんな塗り方でも「ダメ」はありません。服が汚れても大丈夫。のびのびと色をつけ、発想したりする体験は、自分の思いを表現することや思いを伝え合うことのベースにもなると考えています。

窓にダイナミックにペインティング。内側に白い紙を当てておくと、色のつき方がよくわかる。

【1歳児】どろんこ遊びで思いっきり発散!

用意したどろんこ遊び場では足りず、どんどん広がって園庭の土の部分がほとんど子どもたちのどろんこ遊び場になりました。新入園や途中入園などでまだ不安でいっぱいの子どもも、遊びを通してよく笑い、よくしゃべるようになるなどの変化が見られ、泥は心身を解放してくれる遊びのツールだと実感します。水と土の加減で硬さや感触が変わることも、子どもたちの想像力をかきたてるようです。

【0・1・2歳児】氷遊びにも挑戦!

氷遊びでは、刺激的な冷たさを感じたり、少しずつ溶けていく感触を味わいました。水の中に野菜などを入れるなどして、いろいろな形の氷、色のついた氷を作ることにも挑戦。水が固まることの不思議にも触れた体験になりました。

【0歳児】雨天も楽しいボールプール

雨天の日や水に入れない子どもがいる日などには、ボールプールでの保育を実践。ボールをつかんで、投げて、捕って、かき集めて。またその中に飛び込んだり、泳いだり、潜ったりと、遊びを通してさまざまな動きをすることができます。カラフルなボールプールの中で、子どもたちは全身を使って夢中で遊んでいました。

夏の「ひんやり」を思いっきり!
北会津こどもの村幼保園(福島・会津若松市)

晴れた日はテラスに出て、「ひんやり」を楽しむ北会津こどもの村幼保園。0歳から触れ始めるという絵の具は、砂や塩を入れてさわり心地を変えてみたり、凍らせてお絵描きに使ったりと、毎年、工夫をしています。園の畑の採りたて野菜を流してキャッチして食べる「野菜流し」も、昨年は楽しく取り組みました。

【1歳児】ひんやりが楽しい絵の具遊び

保育者と一緒にシートいっぱい、海作りです。ダンボールの型を用意して、子どもたちにも魚やたこの色が塗りやすいように工夫しました。絵の具の感触が、ひんやり気持ちがいいようで、自分の体にもぺたぺた。カラフルな魚がたくさん泳ぐ素敵な海が完成しました。

【2歳児】ふしぎ!水でお絵描き体験

初めての筆を使う体験。はじめに保育者が「魔法の水(ただの水です)」を筆につけて、乾いた地面や石、壁などに描いてみせると「わ~絵が描ける!」と子どもたちは興味津々で目を輝かせていました。いろいろなところに絵を描いてみたり、友達と線をくっつけ合ったりして遊びました。

【2歳児】流し野菜のお楽しみ

竹を使って遊びました。目の前に流れてくるあるものを、子どもたちが手でとらえます。この日、流れてきたのは……「きゅうり」でした!

【0歳児】じゃぶじゃぶ水遊び

浅く水を張ったプールに入ったり、ホースから直接出てくる水に触れてみたりと、水遊びを楽しんだ0歳児。ペットボトルで作ったシャワーから出る水にも興味津々。穴の数を変えて水の出る量を調整して楽しみました。


文/田辺泰彦(アスク・ミュージック)、編集部
写真提供/各園提供

『新 幼児と保育』増刊『0・1・2歳児の保育』2020夏より

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