発疹が出た!【園で気になる子どもの病気 #6】
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子どもに多い病気の中には、発疹が出るものもあります。園では、うつる病気である可能性も考えて慎重に対処しましょう。
監修
澁谷紀子 先生
総合母子保健センター愛育クリニック 院長兼母子保健科部長。小児科専門医、アレルギー専門医。東京大学医学部卒業。東大病院、山王病院、NTT東日本関東病院小児科などを経て現職。4人の女の子の母でもある。
目次
おもな原因は感染症や肌トラブル
発疹の原因は、大きくふたつに分けることができます。ひとつ目が感染症などの病気。多くの場合、発熱、かぜのような鼻水、せきなど、発疹以外の症状も伴います。ふたつ目が肌トラブル。熱が出たり、発疹が全身に広がったりすることはほとんどありません。このほか、川崎病やじんましんが原因となることもあります。じんましんは軽症なら特に治療をしなくても数時間~1日ほどでおさまりますが、アレルギーが原因の場合は注意が必要。特に食物アレルギーの場合、原因となるものを食べた後、急に呼吸困難などを起こす可能性もあるので、慎重に対処しましょう。
発疹の原因となる病気のいろいろ
発疹が出るおもな病気について基本的なことを知っておくと、園での対処法のヒントになります。
発疹に気づいたときの園でのケア
- 別室で体調をチェック
人から人へうつる病気の可能性もあるので、原因のわからない発疹に気づいたらすぐに別室へ移します。 - 熱を測る
原因が感染症の場合、発疹と同時または前後に熱が出ることも。肌トラブルの場合、熱が出ることはほとんどありません。 - 発疹の現れ方を観察
発疹の分布や、出ている部位が時間とともに広がっているか、かゆみの有無、発疹の状態などをよく見ておきます。 - 発疹が出る前の様子を確認
発疹が出る前に発熱やかぜのような症状などが現れる感染症もあるので、最近の園での様子を確認しておきます。 - 感染症の流行状況を確認
感染症の場合、人から人へうつることで広がっていきます。園や地域での流行状況を確認しておきましょう。
予防できる感染症はワクチン接種を忘れずに!
発疹が出る感染症の中には、ワクチンで予防することができるものもあります。接種時期が決められているので、必要に応じて保護者にもアドバイスを!
保育者・保護者も接種状況の確認を!
園での流行を防ぐため、保育者や保護者もワクチンの接種歴を確認しましょう。接種状況がわからない場合、追加接種を受けておくと安心です。
文/野口久美子
イラスト/河合美波
『新 幼児と保育』増刊『0・1・2歳児の保育』2018冬より
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