熱中症・プール熱・はやり目【園で気になる子どもの病気 #8】

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園で気になる子どもの病気
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監修

澁谷紀子 先生

総合母子保健センター愛育クリニック 院長兼母子保健科部長。小児科専門医、アレルギー専門医。東京大学医学部卒業。東大病院、山王病院、NTT東日本関東病院小児科などを経て現職。4人の女の子の母でもある。

熱中症

蒸し暑いときに起こります。少しでも意識障害が見られるときは、すぐに救急車を呼びましょう。

【おもな症状と原因】体温調節機能が乱れ、不調が起こる

暑さや強い日差し、湿度の高さなどのために体温調節機能がうまく働かず、体にこもった熱を発散できなくなるために起こります。おもな症状は、体温が上がってぐったりする、顔色が悪い、吐き気・おう吐など。体調を言葉で伝えられる子の場合、めまい、頭痛、けん怠感などを訴えることもあります。子どもは体温調節機能が未熟なため、大人より熱中症を起こしやすい傾向があります。

【治療の基本】体温を下げ、水分補給を

熱中症が疑われるときは、涼しいところで衣服をゆるめて頭を低くして寝かせ、体を冷やします。体温を下げるためにもっとも有効なのは、体にぬるま湯をかけ、あおぐなどして風を当てること。首、脇の下、足の付け根などを冷たいタオルや保冷剤などで冷やすのも効果があります。同時に、できれば経口補水液で水分補給を。ない場合は、水やお茶を飲ませましょう。スポーツドリンクは糖分が多すぎて吸収に時間がかかるため、緊急時の水分補給にはあまり適していません。

【予防のためにできること】高温多湿の環境を避ける工夫を

熱中症予防には、環境に気を配ることが第一です。暑い時間帯の外遊びは避け、保育室の室温や湿度の調整も忘れずに。体を動かして遊ぶときは、子どもの様子を見ながら適度に休憩をとらせます。環境省が発表している「暑さ指数」なども参考にするとよいでしょう。

暑さ指数とは……

「気温」「湿度」「日差しの強さや照り返しなども含めた熱」の3点から出される指数。「℃」で表されますが、気温とは異なります。

暑さ指数と生活の注意

参考/日本生気象学会「日常生活に関する熱中症予防指針ver.3」

暑さ指数はココでチェック!
環境省 熱中症予防情報サイト

プール熱・はやり目(咽頭結膜炎・流行性角結膜炎)

同じ種類のウイルスによって起こる病気です。感染力がとても強いので、注意が必要です。

【おもな症状と原因】アデノウイルスの感染で目やのどに症状が

どちらも「アデノウイルス」によって起こります。プール熱(咽頭結膜熱)のおもな症状は、高熱とのどの腫れ、目の充血や目やになど。赤ちゃんの場合は下痢やおう吐も見られ、目の症状は出ないこともあります。はやり目(流行性角結膜炎)は、目が真っ赤になるほどの充血やまぶたの腫れ、目やに、耳の前のリンパ節の腫れなどが見られます。

【ホームケア】家族への感染予防のため、入浴は最後に

プール熱は高熱が出るので、自宅で安静に。水分補給を十分にし、のどの痛みが強いときの食事は刺激の少ないものを用意しましょう。念のため、入浴は家族の一番最後に。洗濯は家族のものと一緒にして構いませんが、ウイルスは高温に弱いので、衣類は乾燥機やアイロンなど高温になるもので殺菌するとより安心です。

【治療の基本】目の症状や高熱に対する対症療法が中心

病院での治療は、対症療法が中心です。目の症状には点眼薬、高熱がつらい場合は解熱剤が処方されます。はやり目では、充血などがおさまった後も数か月間、黒目に小さな濁りが残ることがあります。その場合は、医師の指示に従って治療を続けましょう。プール熱はおもな症状がなくなって2日たつまで、はやり目は感染の恐れがないと医師が認めるまで、登園禁止です。

【予防のためにできること】園や家庭でこまめに手洗いを

手を介した感染が多いので、タオルや寝具の共用はやめ、こまめに手洗いを。アデノウイルスは消毒剤がききにくいため、ドアノブなどを消毒する場合は、消毒用エタノールで二度拭きするか、薄めた除菌・漂白剤を使いましょう。

文/野口久美子
イラスト/河合美波

『新 幼児と保育』2019年8/9月号別冊ふろくより

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